アイ〜WV23〜    

 

発見者:ベリツォーニ

 


アイはツタンカーメンの後継者のファラオです。このお墓は西の谷にあります。

タフタフに乗る前のチケット売り場でお墓のチケット(東側の谷とは別料金)を購入し、ビジターセンター前の坂道から墓守を拾って、
車でアイのお墓に行くことになります。

見所は以下の5点。
@アマルナにある、イクナトンのお墓のように幅広の直線的な墓の形
A第一通路にある、石棺を墓の中に運ぶために使う、木の梁をかけわたすための穴。
B王家の谷にあるお墓には珍しい、野鳥狩りの絵
Cツタンカーメンの墓にあるものと類似したアムドゥアドの書
D意図的にアイとその妻の名前&肖像が破壊されている


上段:ネフティス神と船に乗った九柱神
(右から、ラー・アトゥム・シュウ・テフヌト・ゲブ・ヌト・オシリス・イシス・
ホルスのようですね。)

下段:アムドゥアドの書の一節 

呪術レンガを供えるための壁がんも見えますね。
 

上段の拡大
   


修復された石棺。
アイの名前も見えますね。
   

アイの名前と肖像が消されているのが分かります。
一方、アイのカー像(一番左)は損傷しているものの、
消されたという感じではなさそうです。
カーの中には歴代のファラオの魂がとけ合っていると
考えられており、畏敬の念から手をつけられなかったのでは?
という考えもあるようです。
 


ツタンカーメンの墓にあるものと類似したアムドゥアドの書。
12匹のヒヒの並ぶ場面。ヒヒは夜の航海に出発する太陽のために、
冥界への門を開く役割をしているとのことです。 

 
←玄室の奥にある付属室(カノポス室)の入口。
 上にはホルスの4人の息子(ドゥアムテフ、ケベフセヌエフ、イムセティ、
 ハピ)が描かれています。


↑沼地で野鳥を狩っている場面。
「偉大なる王妃」の称号が見えますので、アイの妻(アンケセナーメンではなくティ)も描かれていたことが分かります。
 

墓の概要や、見取り図はテーベマッピングプロジェクトHPをご覧ください。
アイの墓まで来る観光客は、あまりいないようなので、お墓を独占することができます。
(ゆっくり小一時間ほど、お墓を独占してしまいました。)
王家の谷の墓守は貴族の墓の墓守と違って、「早く見て出て行け!」的な雰囲気をかもし出さないので、ゆっくり見学できて好きです。


このページを作成するにあたり、主として「王家の谷〜テーベの神殿とネクロポリス」「図説 王家の谷百科」「図説ツタンカーメン王」を参考とさせていただきました。


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